[パネリスト]
手嶋守氏(手嶋屋 代表取締役)牛島清豪氏(佐賀新聞社 デジタル戦略チーム)
細谷拓真氏(Yokotter 代表)
[コーディネーター]
庄司昌彦氏(国際大学GLOCOM 主任研究員/地域SNS研究会)地域情報化において新しいデジタルツールをどうビジネスに結びつけていくかという主旨の基、プレゼンテーションとコーディネーターを加えたパネルディスカッションが行われた。
Twitterや動画中継(ustreamやニコニコ生放送、stickamなど)などの新しいツールの活用法と地域SNSの組み合わせのあり方などについて具体的な事例や技術的な視点から、また地域活性化の重要な要素であるビジネスの観点から議論がされた。
株式会社手嶋屋の手嶋守氏から、自身が開発を行っているOpenPNEというSNSの構築システムについての説明とOpenPNEの今後について展望が語られた。SNSの収益モデルを強化するために、個人決済の仕組みを設けることで、その運営を寄付によって賄うという斬新な切り口で今後の地域SNSのあり方について説明がされた。
続けて、佐賀新聞社デジタル戦略チームの牛島清豪氏から佐賀新聞社におけるウェブ展開についての説明が行われた。全国に500以上ある地域SNSの中でも佐賀新聞社が運営する「ひびの」は、その参加者が1万人を超え、日本最大の地域SNSである。また、既存メディアが運営する数少ない地域SNSとして、SNSの運営と新聞ビジネスとの関係性が非常に興味深い取り組みであると言える。
既存の新聞ビジネスにおける販売収入と広告収入に依らない、新たな収益モデルとして地域SNSをどう活用していくのかという難しい問題に対して、これまでの取り組んできた事例を踏まえた報告がされた。最後に、細谷拓真氏からTwitterを活用した地域の活性化に関する事例である「Yokotter」が紹介された。地方自治体や地方の商店街でTwitterの活用例が数多く見られるようになってきたが、その先駆け的な存在である「Yokotter」は名前の通り(よこったー)秋田県横手町を舞台に活動がされている。利用者を急激に伸ばしているTwitterと地域SNSの共存について意見交換も行われた。